「白に白」


「白に白」 文章で見れば、よく見えないことになってしまう。

ところが私には、これがことのほかよく見える。

とにかく美しいのだ。昔、版画のテクニックで多用した。

白い紙といっても、同じ白などひとつとしてない。

白い紙は紙質によって色が微妙に違う。

これを利用して深みのある(オフホワイト)紙の上に、

真っ白で線なり円なりを描くとけっこう目立つ。

私の得意技であった。


ある日、有名な友人のグラフィックデザイナーA氏が我が家に来た。

「お前の絵はよく見えない!」と彼は言った。 ーto be continuedー


高柳








かげ


絵を描いていると、「かげ」の大切さに気付くものである。

「かげ」を描くことにより、より立体的に見えたりするわけであるから

その見極めは重要であるのは言うまでもない。

ところで、少し勉強していると「かげ」には2種類あることに気が付く。

「陰」と「影」である。英語で言えば「shade」と「shadow」。

この差について、電子辞書では「微妙な差異」などどいっているがチョット違う。


「この絵は陰影に乏しい」とはよく聞く言葉だが、この場合は

はっきりしない、とかメリハリがない時に使う言葉である。

私が言うのは、そういうあいまいな意味ではない。


”影踏み”という遊びを思い出してもらいたい。

あの影はいくら踏まれても痛くない「かげ(shadow)」で、実体がない。

ところが”ランプシェイド”とか”山陰”などの「かげ(shade)」の方は実体があるし、

たまたま光と反対側にあったり、覆ったりしているだけで、触れば実体に触れている

わけである。従って「陰影に乏しい」というと、「陰も影もほとんど描いていない絵」

ということになる。

ぼんやりしている、というよりはデザイン的に明るい絵か、丸みや遠近感がない、

足りない絵、ということになりはしないか?と理屈をこねてみた。


「かげ」という言葉は奥が深く、谷崎文学にも「陰翳礼賛」などがあり、いろいろ

考えさせられる。

おかげさまで。




高柳











ハットした感動話 (ハートの中のアートⅡ)


私はまた新しい発見をした。

英語のできる人でも、なかなか見つからない発見である。


それは、今回の版画展覧会のための作品をつくる途中で見つかった。

ART(芸術)という文字を、ハート形の中に施した美しい作品が出来上がった。

そして、タイトルは「Heart  Art」と題した。


よく見てほしい。Heart の中に Art がある。

Heart のスペルをよく見たまえ・・・いつでも Art がかくれている。

いや Art は Heart 、アートはハートの中にこそあるのだ。

ダジャレのようでいて哲学!

アット(Art)驚く、なんとさわやかなエスプリ。


私は今、この発見作品に心(Heart)をこめ、心躍っている。


Heart_Art_(2)_convert_20170116091717.jpg



高柳






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版画家高柳とエクレア

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