私事(わたくしごと)
私の久々の大きな個展が、青梅市立美術館で開催されることが決まった。
個展と言っても、美術館が蔵館している100点あまりの作品である。
近作ではない。しかし、私にとっては全て昨日制作したような気がする。
美術館からは、もうすでに印刷した年間スケジュールのリーフレットというのか、
立派なお知らせが我が家に届いている。
青梅市は東京都である。あまり知られていない。
いや、知ってはいても、え?あー、そうだよ。などと答えが返ってくることがある。
ところで、リーフレットを見て驚いた。
私の個展案内の頭に「ー祝喜寿ー」がついていた。
自分の年もまともに憶えていない私は一目見てびっくり!
喜寿とは77才のことである。計算してみると、私は今76才である。
しかし2か月間の個展の最終日が77になる。
そういうわけか・・・としぶしぶ納得。
美術館の展示に、なにも年なんかと思ったが、せっかく美術館が考えたことだから
きっと「わけ」があるに違いない。
ちょっと喜寿(きず)ついた私の結論は、「人寄せ」である。
美術館が一番苦労しているのは、どうやって人を集めるか、来てもらえるかなのだ。
青梅の人々はとても老人にやさしいのだ。
77才で今もなお活躍している老人の現代版画家を見てみるのもいいかもしれない、と、
まぁこういうことなのであろう。
来たれ!青梅の人々!心やさしき青梅人!
高柳