忘却
字は忘れ、人の名前は忘れる今日この頃。
「忘却とは忘れ去ることなり」という何かのセリフがあったように思うが、そうだ!忘れ去ることだ。
思い出そうとするから大変なのだ。
完全に忘れてしまえばこだわりはない。
なんてことはないのだ。忘れろ!忘れろ!とことん忘れろ!
何を忘れたかも忘れてしまえ!
これでサッパリしたと思ったが、しばらくたつと何か後ろめたくなる。不思議である。
子供の頃、忘れ物はいけない、とかちゃんと憶えなさい、とか忘れることは罪悪のように教え込まれた教育がまた頭を表し、悪魔のようにささやき始めた。
思い出せ!思い出せ!忘れてはいけないのだ!
高柳