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「靴」物語 No.1

少しずつ異なった左足の木型(厚さ2cmの合板ベニヤを切り抜いたもの)を数種、
新品の靴にハンマーで打ち込み、これでもかとばかり広げている毎日。
ある人は「靴もビックリですね!」というが、靴痛(くつう)に歪んだ顔は、
靴にとって最大の屈辱ともいえる。

しかし自分の足が大切である。
負けじとハンマーで木型を打ち込む、打ち込む。
しかし24時間経とうが、48時間経とうが、涼しい顔で元に戻ってしまう。
恐るべき現代の革靴。

あきれ返ってふとインソールを見ると、フットベッドと書いてあった。
そうか、インソールとは言わないのか、foot bedが正しいのか・・・

我に返った。
そうなると、私が今まで書いた「ソール」の駄洒落が色あせて思えてきた。


高柳








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