ばか丸《英会話》
昔、英会話の個人レッスンに通っていた。
先生のクラークおばあちゃんは、フィラデルフィア出身の博学の先生だった。
週に一度、一時間のレッスンだ。
入室するや否や、「ミスター・オン・ザ・ドット」と言われた。
時間がピンポイントで正確だ、という意味である。
クラーク先生とはほとんど日本語の会話であったが、興味深い英語をたくさん教えて頂いた。
例えばZodiak(星座)のこと。
Steeplejack(とび職)、Shipshape(几帳面)、Aubergine(なす紺色)の事、
生々流転の語源(プリズナー用語)等、数多い。
おかげで英会話はまったく上達しなかったが、不思議の国へ通うように楽しかった。
クラーク先生の表札は墨で「苦楽」と書いてあった。
人生楽あれば苦もある。
go around comes around
水戸黄門みたいだと思った。
高柳