魂の叫び
死んでも負けないぞ!
子供のケンかで昔よく聞いた言葉だ。
考えてみれば死んだら勝負は分からないのだが、叫んだ子供からは「死」ではなく
むしろ突き上げるような強い意志というか、「生」が感じられる。
「生と死」は昔から両極のギリギリで使われる言葉で、これは「魂の叫び」とも
いえる。
魂といえば、古代ギリシャ語では「プシュケー」といい、元の意味は「蝶」のこと
である。蝶々が魂とは面白いのだが、ヒラヒラしていて魂も薄っぺらな紙のような
感じがしないでもない。
そういえばフランス語でも蝶はパピヨン、揚羽蝶はパピリオ、紙のことはパピエ、
紙の元はパピルス、みなヒラヒラしている。
なんだか魂がヒラヒラと舞っているように思えてくる。
高柳