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prologue

惜しいー物や人、機会などが失われるのを残念に思うさま

英語 almost!(残念!もうちょい!)

蝉 cicada(シッケイダ)発音は難しい


蝉が鳴いている。

8月末日だから「つくつくぼうし」である。

透明な羽を持ち、大小の小指大の細身の美しい蝉である。

窓越しに代わる代わる飛んで来て鳴く。

うるさい。失敬だ!cicada

あまりうるさいので時間を計ってみた。

鳴き始めから終わりまでの所要時間である。

私は運動をするから頭の中で数を数えるのは得意である。


最初、ツク、ツク、ツク、と静かに鳴き始める。

これはいわば助走である。これが2~3秒 そして

一気にオーシィツクツク オーシィツクツク とくる。10~20秒

そして転調する。オーシィヨー オーシィーヨー 

オーシィーヨーシで終わる。所要時間は長くて25秒

終わるや否やパッ!といなくなる。急ぎ働きである。


また新しいのが来た。目の前で鳴いている。

つくづく、つくづく(惜しい、つくづく)(惜しい、つくづく)

惜しいよー 惜しいよー チッ!

チッ!は飛び去る寸前のオシッコの音。失敬だ!cicada


epilogue

蝉は鳴くのはオスである。

メスを探しているのだ。

たかが20秒でメスが見つかるのか?

でも、惜しいよーもうチョイ、と今日も鳴いている。



高柳





朝顔や つるべ取られて もらひ水 -加賀の千代女

prologue

「きゅうり」の苗をいただいた。

有機土を購入、荒れた庭の片隅に移植した。

細い丸い支柱も一本立てた。

水もやった。

万全である。


~~~

ある朝水やりに見に行くと、目を見張る光景に出会い、衝撃を受けた。

細長い支柱にまるで精密機械のように一本のつるが巻き付いていた。

まだ白水色のつるの先端は、朝の光の中で幾重にもけなげにきっちり巻き付いている。

その様を目にした私は、見知らぬ赤ん坊に不意に心臓を掴まれたような、人に見られたらいけないような、恥ずかしいようなショックを受け、立ちすくんだ。


考えてみれば遠い昔、忘れかけていた生物の新鮮な生命力を久々に感じた、ということなのだろう。

それにしても、きゅうりに一本取られたようである。

まだ一本もなっていないが。


epilogue 

きゅうりは順調に育っていた。

背の高さに伸びて、花もつけていた。

大切に大切に育てた。

ネットも買った。ジョウロも買った。

剪定の仕方も教わった。

下の方の要らない葉は取り、わき芽も取らなくてはならない。

わき目もふらずやっていた。それがいけなかった。

魔が差した。

調子に乗って剪定していて思わずパチンと切ったのは、本体であった。

急患場(キューカンバ)‼

慌てて本体を土に差し込んだが時すでに遅し。

きゅうり栽培は夢と消えた。


傷心のまま、今はバジルとトマトを育てている。

トマドいながら。



高柳












ねずみ

バンクシーがまた描いた。

地下鉄車両の片隅に。

ねずみがマスクをしている図、とねずみがクシャミをしている図の2点である。


それにしても、車両にもぐり込み

人目を避けて、すばやく描いた様子は

バンクシーの手口(a touch of Banksy)の鮮やかさが見てとれる。

「朝日新聞」によれば、当局の法に基づき、ねずみもマスクも直ちに消し去られたらしい。


「マスク、消しマスク!」

マウスわけありません!と言ったかどうか・・



高柳






祭壇

「バンクシー」がまた新作を発表した。

ALTAR(祭壇)の絵である。

ローソクが灯された檀上には黒人の遺影が飾られ、右奥のアメリカの国旗(スターザンズトライブス)はローソクの炎が燃え移り、今まさに炎上しようとしている絵である。

言うまでもなく、今、アメリカの人種差別批判の強いメッセージである。


色鮮やかな国旗はやがて燃え尽きて灰になり、「国旗」は「黒旗」になってしまう。

バンクシーは「祭壇」の絵でみごと「裁断」を下したのである。



高柳

山椒

知人から山椒の苗をいただいた。

高さ20㎝位のものである。

よく見ると小さいながらも茎にはトゲがついているのはさすがに山椒で、風格さえある。

たしかこの植物はアゲハ蝶の食性植物である。

とすると、かんきつ類に違いない。

青虫ばかりに食べさせるのは勿体ない。


若葉(新芽)は料理に使う。

葉っぱを手のひらでパチンとたたくとすごく良い香りが漂い、食欲が増す。

皆さんとっくにご存知ザンショ!



高柳






コロナ

コロナは本来美しい名前で、生命の源、太陽の周りをとりまく炎のことである。

誰がウイルスに名前をつけたか、太陽に申し訳ないようだ。

子供の名前にもコロナちゃんは多いそうで、だからいじめられる。

本当に人間のやることは罪深い。


今日は5月14日(木)、神奈川県も非常事態宣言が解けない。

まだい1~2年は続く、となればどう生活するか・・・工夫が大切である。

人の気持ち、我慢も限界のコロナのであろう。



高柳





水彩画

コロナの影響でブログどころではないと思ったが、そんな時こそ、

という声が聞こえたのでまたペンを取った。


私などいろいろの病を抱えているので感染したら、いちコロナのである。

しかし家からほとんど出ないので、水彩画がたくさんたまった。

久々に画家になった気分である。

今やっているのは一筆描きスタイルで、一気に描くため「筆」の勢いが優先される。

だから絵の良し悪しも筆のせいに出来るので面白い。



高柳







ばか丸《英会話》

昔、英会話の個人レッスンに通っていた。

先生のクラークおばあちゃんは、フィラデルフィア出身の博学の先生だった。

週に一度、一時間のレッスンだ。

入室するや否や、「ミスター・オン・ザ・ドット」と言われた。

時間がピンポイントで正確だ、という意味である。


クラーク先生とはほとんど日本語の会話であったが、興味深い英語をたくさん教えて頂いた。

例えばZodiak(星座)のこと。

Steeplejack(とび職)、Shipshape(几帳面)、Aubergine(なす紺色)の事、

生々流転の語源(プリズナー用語)等、数多い。

おかげで英会話はまったく上達しなかったが、不思議の国へ通うように楽しかった。


クラーク先生の表札は墨で「苦楽」と書いてあった。

人生楽あれば苦もある。

go around comes around

水戸黄門みたいだと思った。



高柳











ばか丸《on the dot(異常なほど時間を守る人) とchicken man(いつもびくびく気の小さい人)》

私は遅刻をしたことがない。

むしろその逆で、大切な約束の時は現場到着は一時間ほども前。

「気持ち」が時空を越えて、現場に着く。

いや、正確には現場近くに着く。早すぎるのである。

だから多少恥ずかしい。

そこで、カフェなどで無駄なコーヒーを飲む。

カフェがない時は、周囲をウロウロ散歩する。

なるべく人目を忍び、心の焦りを外に出さず、5分前に玄関に、と決める。

が、実際には15分前に立ち上がる。

そうだ、トイレに行かねば、と思うとまた焦る。

そして、何事もなかったようにさりげなく玄関に立つ。



高柳






ばか丸《猫》

私は猫に縁がない。

あまり猫を描いたことがない。

花や猫は売れると聞いて挑戦してみたがうまくいかない。

猫の顔が人間みたいになってしまう。

写真を見て描いてもダメである。

ある人に言わせると、猫を愛してないからと言われた。


針金で猫を作って版画にした。

キンギョだのフグだの言われた。

タイトルを「フグを食べた猫」にした。



高柳







プロフィール

版画家高柳とエクレア

Author:版画家高柳とエクレア
高柳裕の制作日記と最新情報をお届けします。

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